「ビットコインを買っただけでも税金がかかるの?」
「少額の利益なら申告しなくても大丈夫?」
「別の仮想通貨に交換した場合はどうなるの?」
仮想通貨を始めると、値動きや買い方だけでなく、税金についても気になりますよね。
私も最初は、利益が出たらすぐに税金がかかるのか、確定申告はどのくらいの金額から必要なのか分からず、不安に感じていました。
しかし、仮想通貨の税金は、まず「どのタイミングで利益が確定するのか」を知ると理解しやすくなります。
この記事では、仮想通貨の税金について初心者が疑問に感じやすいポイントを、7つに分けてやさしく解説します。
※この記事は2026年7月時点の一般的な税務情報をもとに作成しています。個別の状況によって扱いが異なるため、最終的には国税庁、税務署、自治体、税理士などへご確認ください。
まず覚えたい「3つのタイミング」
仮想通貨は、購入して保有しているだけで、すぐに所得税がかかるものではありません。
税金の確認が必要になりやすいのは、主に次のタイミングです。
- 日本円に売却した
- 別の仮想通貨に交換した
- 商品やサービスの支払いに使った
このとき、購入時よりも仮想通貨の価値が上がっていれば、利益が発生する可能性があります。
国税庁は、個人が暗号資産を売却または使用して得た利益について、一定の場合を除いて原則として雑所得に区分すると案内しています。
「売る・交換する・使うときは税金を確認する」
まずは、このように覚えておきましょう。
Q1.仮想通貨を持っているだけでも税金はかかる?
購入した仮想通貨をそのまま保有しているだけなら、一般的には利益はまだ確定していません。
たとえば、2万円で購入したビットコインが、画面上では3万円になっていたとします。
この時点では1万円増えていますが、まだ売却していないため「含み益」の状態です。
含み益とは、今売れば利益が出るものの、まだ確定していない利益をいいます。
そのため、値上がりした仮想通貨を持っているだけで、直ちに所得税がかかるわけではありません。
ただし、値上がりしたビットコインを売ったり、支払いに使ったりすると、利益が確定することがあります。
Q2.日本円に戻さなければ税金は関係ない?
日本円に戻していなくても、税金の対象になる可能性があります。
たとえば、5万円で購入したビットコインが8万円相当になったところで、イーサリアムに交換したとします。
この場合、ビットコインを8万円で売り、その代金でイーサリアムを購入したように考えて利益を計算します。
したがって、交換時点で3万円の利益が出ている可能性があります。
「取引所の中で交換しただけだから大丈夫」とは限りません。
円への売却だけでなく、ビットコインからイーサリアム、イーサリアムから別のコインという交換も、忘れずに記録しておきましょう。
Q3.仮想通貨で買い物をした場合は?
仮想通貨を使って商品やサービスを購入した場合も、利益の計算が必要になることがあります。
たとえば、1万円で購入した仮想通貨が1万4,000円相当になり、その仮想通貨で家電を買ったとします。
この場合、値上がりした4,000円分が利益として扱われる可能性があります。
買い物では「仮想通貨を使った」という感覚が強いため、売却したことを忘れやすい点に注意が必要です。
決済に利用した日付、使用した数量、その時点の日本円での価格を残しておくと、あとから確認しやすくなります。
Q4.利益が20万円以下なら確定申告は不要?
「20万円以下なら何もしなくてよい」わけではありません。
年末調整を受けた会社員やパート勤務の人など、一定の条件を満たす給与所得者は、給与・退職所得以外の所得の合計が年間20万円以下なら、所得税の確定申告が不要になる場合があります。
ここでいう20万円は、取引所から引き出した金額や売却金額ではなく、必要経費などを差し引いたあとの「所得」です。
さらに、次の点にも注意が必要です。
- 医療費控除などのために確定申告する場合は、20万円以下の所得も申告する
- 所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合がある
- 給与を受け取っていない人には、そのまま20万円基準を当てはめられない
- 仮想通貨以外の副業所得なども合計して判断する
特に扶養に入っている主婦の場合は、仮想通貨だけでなく、パート代や副業などを含めた所得全体を確認することが大切です。
確定申告が必要になる条件については、国税庁の公式サイトでも確認できます。
Q5.損をした場合はどうなる?
購入時より安い価格で売却した場合、その取引では利益が出ていないため、通常はその利益に対する税金も発生しません。
ただし、1回の取引だけで判断するのではなく、その年に行った取引全体で計算する必要があります。
ビットコインでは1万円の損失が出ていても、別のコインで4万円の利益があれば、全体では3万円の利益になる可能性があります。
また、現行制度では、個人の暗号資産取引による損失を、パート代や給与所得と自由に差し引くことはできません。
原則として翌年以降へ損失を繰り越すこともできないため、損をした取引も含めて履歴を残しておきましょう。
Q6.ステーキングやレンディングの報酬も関係する?
売買以外で受け取った仮想通貨も、税金に関係する場合があります。
たとえば、次のような方法で仮想通貨を受け取った場合です。
- ステーキング
- レンディング
- マイニング
受け取った時点の時価が所得になり、その仮想通貨を後日売却したときに、さらに値上がり益が発生することもあります。
単に売買だけを記録するのではなく、次の情報も確認できるようにしておくと安心です。
- 受け取った日
- 受け取った数量
- 受け取り時点の日本円価格
- 報酬の種類
Q7.何を保存しておけばよい?
仮想通貨の税金で困らないために、最も大切なのが取引記録です。
最低限、次の資料を保存しておきましょう。
- 年間取引報告書
- 売買や交換の履歴
- 日本円の入出金履歴
- ウォレットへの送金履歴
- 売買手数料や送金手数料
- 報酬として受け取った仮想通貨の記録
複数の取引所やウォレットを使っている場合は、一つの取引所だけでなく、すべての取引をまとめて計算します。
国税庁は、仮想通貨の所得計算に利用できる「暗号資産の計算書」を公開しています。
年間取引報告書を利用して計算する場合は、総平均法用の計算書を使うよう案内されています。
取引回数が多い場合や、海外取引所・DeFiを利用している場合は、税金計算ツールや暗号資産に詳しい税理士への相談も検討しましょう。
2026年度の税制改正について
2026年度税制改正では、一定の「特定暗号資産」の取引について、税率20%の分離課税を導入する方針が示され、関連する税制改正法も成立しました。
ただし、対象となる取引は限定されており、適用開始は改正金融商品取引法の施行年の翌年1月1日以後です。
そのため、すべての仮想通貨取引が直ちに20%課税へ変わったわけではありません。
実際に申告するときは、取引した年に適用される最新情報を確認してください。
まとめ|仮想通貨の税金は取引記録が大切
仮想通貨は、保有しているだけなら一般的に利益は確定しません。
一方で、売却・交換・買い物への使用などによって利益が確定すると、税金の確認が必要になります。
初心者のうちは、次の5点を意識しておきましょう。
- 売る、交換する、使うときに利益を確認する
- 20万円以下でも申告が不要とは限らない
- 取引所やウォレットの履歴を保存する
- 仮想通貨以外の所得も合わせて考える
- 分からないときは税務署や専門家に相談する
最初から複雑な計算をすべて覚える必要はありません。
少額のうちから記録を残す習慣をつけておくだけでも、確定申告の時期に慌てにくくなります。
税金を必要以上に怖がらず、まずは「取引したら記録する」ことから始めてみましょう🌷
※本記事は、仮想通貨や投資について初心者向けにまとめた一般的な情報です。特定の銘柄やサービスへの投資を勧めるものではありません。仮想通貨には価格変動や元本割れなどのリスクがあります。
コメント